どこどこ 2010-春 「お庭がなくても大丈夫! ルームガーデニングスタートガイド」


小さなスペースからガーデニングを始めよう!
春は芽吹きの季節。何か新しいことを始めたい方、ガーデニングはどうですか?
 
何を育てようかワクワクしますね!
 ガーデニングを始めるのにうってつけの季節がやってきました。春から夏にかけては植物の生育が盛んで、短期間で大きく育っていく草丈や美しく咲いた花を見て「私が育てたんだ!」と実感できるとっても楽しい季節です。
 お庭がなくても大丈夫。ベランダやお部屋の中でも充分ガーデニングを楽しむことが出来ます。かわいいプランター、お花やハーブ、家庭菜園に緑のカーテン。欲しいもの、やりたいことがいっぱいです。



ベランダガーデニングの基本の道具
ベランダだって工夫一つで素敵な庭になります。
 

 まずベランダガーデニングで揃えたいのは以下のものです。

 ・好きな種、苗
 ・種や苗に合った土
 ・水はけ用の軽石
 ・気に入ったプランター、鉢
 ・スコップ
 ・ジョーロ
 ・ハサミ
 ・手袋

 種から育てるなら、種の袋の裏面にある「まき方」をきちんと読みましょう。これを守ると初心者の方もけっこう失敗せずに芽吹きます。苗からでも、買ったときの説明書きを確認しておきましょう。日向が好きなのか半日陰がいいのか、乾燥に強いのか湿気を好むのか。少し気にかけてやれば、苗はたいてい元気に育ってくれます。説明書きがなければ、ネットで検索をしてもいいですね。詳しい育て方が載っているページがきっと見つかりますよ。
 土選びには気を遣いましょう。ガーデニングは土作りと水遣りが命だと言います。植物によって好みの土の配合が違うので、自分で土を配合して作るのは大変。ハーブを植えるなら「ハーブ用」、野菜を植えるなら「野菜用」など既に配合されている土が市販されているので、植える苗や種に合った土を買ったほうが断然手軽です。また、ベランダガーデニングの大敵は「虫」。安ものの有機肥料や腐葉土を安易に買うと、虫の卵が混入している場合もあります。多少値が張っても清潔で状態の良い土を選んだほうが失敗も少ないですよ。
  鉢にも様々な種類があります。陶器やプラスチック、木製、紙製、ブリキ…。植える花やベランダのイメージに合わせて選ぶと楽しいですね。プラスチック製でも形や色を揃えると可愛らしく見えるものです。その中の目立つ位置に、似たようなイメージで陶器や木製の「いい」プランターをひとつ配置してみると、ぐっと豪華な雰囲気になりますよ。お試しあれ。
 他にもウッドデッキやタイル、ラティスやフェンスなどを使うとベランダの景観を一変できますよ。味気ないベランダの格子だってラティスを括りつけてハンギング(つり鉢)で飾れば見違えるよう。ベランダガーデニング用のかわいいラックもあるので、それに普通の鉢を置く事だってできます。南仏風、英国風、なんてテーマを決めて自分だけのベランダガーデンを演出して楽しみませんか。
 ベランダという狭いスペース、限られた条件の中でするガーデニングですが、便利な道具もたくさん売られています。洗濯物干しなどを邪魔しない省スペースのホースリールやエアコン室外機を素敵なアイアンラックにしてしまうカバーなど、楽しいものがいっぱい。実際にお店に行って悩むのも楽しいですが、その際にある程度自宅のベランダのサイズなどを測っておくと安心して選ぶことが出来ます。イメージやテーマは勿論の事、実用的な面で言うなら例えば日当たりのこと、排水のこと、洗濯物を干すスペースのこと、お隣に迷惑が掛からない工夫も考えておきたいですね。でも一気に揃えないで、ひとつひとつ楽しみに増やしていきましょう。続けていくうちに剪定ばさみや園芸用シート、液体肥料など、欲しいものや必要なものがいろいろ出てきますし、最初から完璧を目指さずに、植物といっしょにゆっくり慣れて、楽しんでいきましょう。最初は難しくて説明書とにらめっこするようなことでも、慣れれば自然とできるようになります。これから長い付き合いになる、あなたのベランダガーデンなんですから。




ハーブを育てよう!
ハーブは手間いらず。ガーデニング初心者でも簡単に育てられます!
 
ハーブサラダが毎日食べられるなんて素敵!
 ハーブは小さなスペースでも育てやすくガーデニング初心者にオススメ。日常生活にも活躍するハーブを育てるコツを紹介します!
  もとは地中海の野草だったハーブは日本の酸性の土を好みません。ハーブ用の土を使ってプランターで育てるのがおすすめ。もし自分で配合するなら、アルカリ性で水はけが良く、かつ保水性のしっかりとした土を選んでください。 玉の大きな土と小さな土をブレンドすることで隙間を水が通っていく良い土ができます。
  水やりはほどほどに。多湿に弱いので土が乾いてから水をやってください。その際にはたっぷりと、底から水が染み出すほど与えます。また、葉が茂りすぎて通気性が悪くなると弱ってしまうことがあるので、ほどほどに収穫してやりましょう。
  春に種を蒔くなら、バジル、パセリ、カモミール、クレソン、クローバー、セージ、ローズマリー、ワイルドストロベリーなどどうでしょうか?他にもハーブのほとんどは春蒔きに適しています。小さいポットで色々なハーブを並べてみても可愛いですね。お料理に使えばメニューの幅も広がって、食卓が華やぐこと間違いなしです。



野菜も自分で育てていただきます
手塩をかけて育てた野菜ならいつもの料理がもっと美味しく♪
 
育てた野菜を食卓へ。
 ハーブより少し難易度が上がるかもしれませんが、美味しい野菜を作るためなら少々の手間は掛けてあげられますものね!
 お子様のいる家庭では食育も兼ねて初めてみてはどうでしょう。野菜が嫌いなお子様でも、不思議と自分が世話した野菜だと食べられるという子も居ます。命を育むことの大切さも家庭で教えることができますし、家族で世話すればふれあいの場にもなりますね。毎日触れて可愛がって、手塩にかけた野菜をみんなで食べる。格別のお味になることでしょう。

【野菜の基本】
 トマト、なす、ピーマン、キュウリ、枝豆、ニンジンなどは日当たりの良い場所を好む野菜です。これらをベランダで育てる場合、日照時間のより長い場所に置いてあげる必要があります。しかしホウレンソウ、小松菜、里芋などは日当たりがやや悪くても育ちます。みょうがやミツバなどは日当たりが悪い場所でも育つ野菜もあります。ベランダの日当たりをしっかり把握して、育てやすい野菜を育てましょう。
  土は野菜用の土を使えばOK。ヘタに土を混ぜたりすると土がだめになる原因にもなります。市販のしっかり混ざった清潔な土を使いましょう。
 キュウリやトマトの場合は支柱などを立ててください。あとは水をたっぷりあげて植え付けは完了です!
  追肥は大体二週間に一回のペースで与えます。肥料も完全発酵した清潔なものを与えましょう。質の悪いものを使うと虫や病気の原因になることもあります。水は与えすぎに注意して、わき芽を取ったり摘心したり、管理を怠らずに可愛がって育てましょう!
  ちなみに春から夏に向けて育てるなら、ミニトマトやナスなどが初心者にも育てやすくておすすめ。他にも暑さに強い野菜なら枝豆やウリ、ピーマン、トウガラシ、シソ、ジャガイモなどなど。いろいろチャレンジしてみましょう!



緑のカーテンづくり
家の中だけじゃない、家の周りまで涼しくしてくれるエコなカーテン。
 
背の高い植物を育ててもOK
 植物が直射日光を遮り、光合成の働きで家の周辺まで涼しく。緑のカーテンを抜ける風もまた、自然のメカニズムでより涼しく届きます。緑は心を落ち着かせてくれる色です。 今から種を蒔けば今年の夏はクーラーなしで快適に過ごせそうですね。
  アサガオやゴーヤなどつるが伸びる植物を上へ育てることで緑のカーテンはできます。なので種や苗、プランターなど基本的な用具の他にツルを絡ませるネットを用意しましょう。
  アサガオなどを種から育てる場合は、ビニール製のポットである程度の大きさになるまでは個別に成長させた方が良いでしょう。ポットの下からはみ出るほどしっかり根が張ったら、慎重に抜いてプランターに植え替えてあげます。
  ぐんぐん成長して行くので、伸びたつるがネットに上手く巻きつかない場合は手助けしてあげましょう。無理に絡ませるのではなく、ツルとネットをまとめてテープかひもで固定してあげます。秋が近づき涼しくなったらネットはそのままにせず片付けて、また来年まで大切に保管しましょう。
  自然の涼しさを感じながら夏を感じる、地球に優しい緑のカーテンです。



インドアで楽しめる小さなガーデニング
オリジナルのテラリウムで、お部屋のインテリアを楽しみましょう。
 
小さな観葉植物でデスク上に癒し空間を演出
 テラリウムはガラスの容器などに小さな植物を植えてミニガーデンを楽しむものです。土を使わなくてもできるので、室内でも安心してガーデニングが楽しめます。
  テラリウムに必要なものは透明な容器とハイドロボール、根腐れ防止剤、観葉植物、ピンセットや菜箸など。
  花をつけるような植物はほとんどがテラリウムに向きません。アイビーなどの葉を楽しむ観葉植物を選ぶといいでしょう。また底に穴の開いていない容器によっての室内での管理になるので、多湿に強く、光が弱くても大丈夫な性質の植物であればテラリウムにはベストです。
 観葉植物は元の鉢から抜いた後、根を洗って土を落としておきます。はじめからハイドロカルチャー用の植物もあります。その場合はそのまま植え込めます。
 ガラス瓶の底に根腐れ防止剤を薄く敷き詰め、その上にハイドロボールを敷きます。もしくはハイドロボールに直接、ボールの一割程度の根腐れ防止剤を混ぜておいても大丈夫です。
 ピンセットや菜箸を使い、植物を植え込みましょう。植物のレイアウトは植える前に大体決めておくと迷わず植えつけられます。ハイドロボールの上に少しのビー玉や貝殻など小物を配置してみるのも楽しいですよ。
 完成したら直射日光の当たらない明るい窓際などに置いて、表面が乾いたら湿らす程度に水をあげる。簡単でおしゃれなインドアガーデニングです。
  ハイドロボール以外にも根腐れ防止剤のいらない炭ボールでのテラリウムなどもあります。色々と挑戦してみましょう!


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■ハーブを保存する
【摘むグッドタイミング】
 葉や茎を利用するハーブは、花の咲く直前に一番薫り高く芳香を発します。ドライハーブやハーブティー、ハーブ油にして保存利用するなら、この時期に収穫するのがベストです。
  フレッシュハーブで楽しむならば、使うときにそのつど収穫します。置いておくと風味が落ちるので、使用はお早めに。残ってしまったらビニール袋に入れて冷蔵庫で一時保管。でもなるべく早く使い切りましょう。
  花を収穫するときは、咲いてから2、3日経った頃がベスト。花の芯に香りの成分が充満して、一番いい香りのする時期です。摘み取るときは花首のところから。花弁が柔らかい花は花びらを傷めないよう気をつけて。ラベンダーのように小さい花がたくさん密集しているような花は、茎ごと切り取ります。

【ドライハーブの作り方】
  茎つきのものは束にして紐で縛り、直射日光の当たらない風通しのいい場所で逆さに吊るして乾燥させます。まとめる束はなるべく少量に。たくさんまとめて束にすると中のほうが蒸れて乾きにくくなったりしますし、乾燥して茎が痩せてくると紐から抜け落ちてしまうことがあります。
  ハーブティーやポプリ用に葉や花を乾燥させるときは、ザルなどに広げて乾燥させます。少量なら電子レンジでチンしてもOK。低出力で20秒ぐらいずつ、焦げないように様子を見ながら乾かします。完全に乾燥したら、乾燥剤といっしょに容器に密閉してできあがりです。
  ドライハーブは完全に乾かすのがコツです。水気が残っているとカビの原因になるので、しっかりと水分を飛ばしましょう。




■何を植えよう!?
春に植えるお花、ハーブ、お野菜から、初心者向けのものをチョイスしました。

【ペチュニア】
日当たりのいいところで雨に当てないように育てればたくさんお花を咲かせてくれます。伸びすぎた茎は早めに剪定して、きれいな形を保ちましょう。しおれたお花はすぐに除いてあげてください。

【アリッサム】
多湿を嫌うので、水をやりすぎなように注意。花が散って茎が間延びしたようになったら、花柄を摘み取りましょう。また茎が伸びてきてきれいに花を咲かせます。

【マリーゴールド】
日当たりの良い場所で育て、枯れた花をこまめに摘み取ってあげましょう。枝葉が茂りすぎたら葉をすいてあげると元気に咲き続けてくれます。

【グラジオラス】
球根から育てる背の高いお花です。日当たりがよく水はけのいい土で育てましょう。背が高いので支柱もお忘れなく。

【オレガノ】
香りが強く、肉の臭みとりに最適。トマトとも愛称バッチリ。ただしバジル、マジョラムとは香りが似ているので一緒に使わないよう注意。

【マーシュ】
別名「コーンサラダ」。サラダやスープに利用できるお手軽なミニ野菜。お口にひろがる上品な香りをお楽しみください。

【ルッコラ】
別名「ロケット」。ゴマに似た香りが特徴。サラダにするとおいしいです。

【バジル】
トマトととっても相性のいいハーブ。ドライにして砕いてお塩に混ぜたり、ミキサーがあればジェノベーゼソースの手作りだって!

【ミニトマト】
上手に育てれば秋の終わりまで身をつけることも。けっこう身が重くつくので、支柱を立てたりきちんと収穫してあげましょう。

【ズッキーニ】
炒めて美味しいズッキーニ!かぼちゃのように横に伸びるので、1株にけっこうスペースが必要。土から果実を保護するためにワラなどをしきましょう。

【ゴーヤ】
とにかく丈夫でよく育ちます。成長が早いし葉も多いので、緑のカーテンにもうってつけ。ただしたくさん生るので一生懸命食べないと(笑)。






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