日本の宝、温泉を学ぼう


穏やかな秋、自分にぴったり癒しの温泉と出会いたい!
今年の秋は「温泉通」を目指してお勉強です
 
秋はどことなく文化的な雰囲気が…
 日本人と温泉の歴史は深いものです。火山の多い日本では各地で温泉が湧き出ているので、いたるところで手軽に温泉を楽しむことができますね。
 涼しい秋こそ温泉を楽しむのにはもって来いの季節です。紅葉が浮かぶ露天風呂なんて、とても素敵ですよね。日本人にとって身近な温泉を、今まで以上に理解し楽しむため、ちょっとした温泉の基礎知識を紹介したいと思います。
   



温泉に行くなら守りたい基本のマナー
知らない人でも一緒に利用するのが温泉です
 
温泉の基本は「立つ鳥後を濁さず」!
  温泉を気持ちよく味わうためには、一人一人がマナーを守るのが大切です。 自分勝手な行動をすると他人に迷惑が掛かり、折角の温泉も楽しさ半減になってしまいます。ほんのちょっとの気遣いで、通な温泉好きに見えるものです。旅は道連れ、同じ温泉に浸かるならば、みんなで快く温泉を楽しみたいですね。


★湯船に入る前に体を流す
服を脱いですぐ湯の中へ入っては、掛け流しが多い日本の温泉ではマナー違反です。お湯を体にかけるだけでも、さっと体の汚れを流してから温泉に入るようにしましょう。 熱めの湯に浸かる時は、足など心臓から遠いところからお湯をかぶって湯に慣らして行き、体への負担も減らすこともできます。


★入る時は挨拶を
小さな浴槽や露天風呂で、やむを得ず先客の近くに入る時など、一言でも声を掛けられればお互い気持ちの良いものです。勿論自分が先に居て「失礼します」と声を掛けられたら快く「どうぞ」などと挨拶を返しましょう。場合によっては体をずらして場所を空けたり、譲り合う心と余裕を持って温泉を楽しみましょう。


★浴槽にタオルを入れない
旅番組を見ていると、タオルを巻いて気持ち良さそうに温泉に浸かっていますが、あれはあくまでも撮影のため。旅館側の許可を取ってすることです。細かい汚れが温泉に入るのを避けるため、タオルは浴槽の縁か洗い場の端等に置きましょう。もちろん桶に入れて浮かべると言うのも、ダメですよ。


★あまり大声を出さない
温泉に入り暖かい湯に包まれて、ほっとため息…。そんな時にいきなり大声を出されたらびっくりしてしまいます。気持ちが良くなると大声で歌いたくなったりもするでしょうが、他人がいる時は遠慮しましょう。いっそ全身の力を抜いてリラックスし、頭を空にして温泉を味わうのはどうでしょうか。


★浴槽に飛び込まない・泳がない
子どもがしがちな事です。ちゃんと注意してあげましょう。特に、浅い温泉に飛び込むのは底にぶつかって怪我をする可能性が高くとても危険です。子どもは騒いで当たり前のように思われがちですが、そうでない人も多く、何よりも危険が多いことを考えましょう。


★洗い場を占領しない
特に女性はシャンプーやリンス以外にも洗顔など、浴場に持ち込む物が多いでしょう。洗い場に置かれている事が多いですが、これも鏡の前やカランの上に置いて洗い場を陣取ってはマナー違反です。まとめて端に寄せて置いておくなど次の人のために空けておくのが大切です。勿論、譲る際には自分の使った所をさっと流して泡を残さずきれいにしましょう。


★脱衣所へ戻る前に体を拭く
体が濡れたまま脱衣所に入ると、床が濡れて危険です。また足拭きマットの上で体を拭くのも、遠慮した方が良いでしょう。マットがびしょ濡れになってしまいます。まず脱衣所の出入り口前で水滴を拭って、気持ち良く上がりましょう。


 日本の温泉のほとんどは、男女別で他人と共有する公共の場です。気持ち良く過ごすためにはどうしたら良いのかと考え、お互いに思いやる気持ちが大切ですね。
 旅は道連れ、世は情けです。 温泉好きの日本人同士、自分も他人も快く過ごす為、マナーを守って温泉を楽しみましょう!




温度別入浴法で症状改善!
温泉を利用した健康法は、温泉の成分以外にも、温度と入浴時間が大切です。
 
40度なら温浴、のんびり浸かろう
 温泉も家庭での入浴も、お湯の一般的な温度は41度前後でしょう。熱すぎずぬる過ぎない温度で心地良く入浴できます。施設によっては、それよりも熱い温泉・冷たい温泉と、温度の違う温泉がいくつか用意されている事があります。そんな時に自分の目的や体調にぴったりの温泉を選ぶこために、温度別の入浴法とその注意を見てみましょう。


43度以上・高温浴
高温の温泉に短時間入浴する方法。熱による皮膚、神経への刺激で皮膚病や神経痛に効果があるとされています。高温浴は身体に負担が大きいので、かけ湯をしっかりと行い短時間の入浴にしましょう。目安は三分程度で休憩を取りましょう。
有名な草津の「時間湯」は48度の超高温浴です。その泉質と、「湯長」と言う指導係の監督下で、安全に行われています。


39度〜42度・温浴
一般的な入浴の温度です。入浴中の発汗や皮膚浄化作用があります。入浴時の発汗はスポーツで体を動かした時に出るのと同じく、さらさらとした汗です。なので入浴後には爽快感を得ることができます


36〜38度・微温浴
体温に近いぬるめの温泉で長時間の入浴が可能です。体への負担が少なく、肌や神経への刺激・興奮を抑えリラックスすることができます。ストレスや不眠に悩まされている方に適しているようです。半身浴はこの温度ですね。長時間の入浴で体全体が温まり、冷え性にも期待できます。


25度以下・冷水浴
低温の入浴は神経症などに効果が期待できます。血流が抑制されるので循環器系の疾患を持つ方は注意が必要です。
高温浴と交互に入浴する方法もあります。血行を良くし、また自律神経の調整機能を整え低血圧の改善にも効果があるとされています。


 熱い温泉・冷たい温泉に長く入ると、身体に負担がかかり折角の温泉で余計に疲れてしまいます。 自分の体調に合った温泉の温度と入浴時間を心掛けましょう。もう一つ大切なのは、温泉から上がった後にゆっくりと休むことです。入浴は意外と体力を消費します。浴後の余韻を楽しみましょう。



色々な「湯」の種類
今度は温度別入浴法ではなく、入浴方法そのものについて紹介します!
 
一度は体験したい砂風呂・泥風呂etc…
 普通に入浴するとすれば、湯の中に腰を降ろして胸や肩くらいまで浸かる体制を取ります。実はこの姿勢、水圧による負担の高い姿勢なのです。特に心臓の弱い方は、深い浴槽には要注意です。同じ全身で湯に浸かる入浴方法に、浅い浴槽に横たわる「寝湯」と言うのがあります。水圧による体の負担が少なく、リラックス効果が高いとされています。
 「湯に浸かる」は入浴の基本ですが、温泉には湯に浸からない、面白い入浴方法もあります。


★打たせ湯
温泉を滝のように落とす、ポピュラーな入浴方法です。温度と水圧によるマッサージで、肩こり・腰痛などに効果が期待できます。


★かぶり湯
後頭部・首筋に温泉をかける入浴方法です。高温浴の入浴の前に行うと、血圧上昇や脳貧血の予防にもなります。


★足湯
主に膝下を湯に浸ける入浴方法です。足の血流を良くして冷え性などに効果的です。着衣のまま楽しめ身体への負担も少なくお手軽です。


★泥湯(泥風呂)
温泉に天然の泥を加えたものに浸かります。泥は熱保有度が高く、また湯よりも熱さを感じないそうです。ゆったりと身体を温めることができます。


★砂湯(砂風呂)
温泉の湧出る所に穴を掘り、温泉熱とその成分を含んだ砂に身体を埋めて蒸します。湯よりも圧力がかかり、発汗作用が促されて新陳代謝が高まります。


★サウナ風呂
温泉の蒸気を利用した、フィンランド生まれの蒸し風呂です。一般的なサウナ以外に、蒸気の満ちた桶から首から出すもの、蒸気で満たされた室内に入り横になるなどして長時間入るものも。砂湯と同じく発汗作用と新陳代謝が上がります!


★岩盤浴
岩石を加工して作られた台を温め、その上に横になり汗を流す、サウナ形式の風呂です。遠赤外線効果で体の内側から温まります。


 全国各地、自慢の温泉があるでしょう。様々な入浴法を試して自分にとって「これが一番気持ち良い」と言えるものを見つけたいですね。
   



日本の歴史と温泉の深い関係
今と昔では温泉の認識や存在意義が全く違っているのです。
 

温泉には日本の歴史が映されています

 温泉の歴史について調べると、ある学者一説によれば、有名な別府の温泉はおよそ五万年前には既に沸いていたようです。ちなみに日本人が温泉を利用し始めたという事については、石器時代の遺跡からその痕跡が発見されているそうです。
 文献に残されているものでは奈良時代に編集された「古事記」や「日本書紀」、などに温泉が登場しています。日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が温泉で傷を癒したと。どうやら温泉は、病気や怪我を治す、不思議な水として信仰の対象にあったようです。平安時代の「万葉集」にも温泉に関する歌が多く詠まれています。
 鎌倉時代になると、仏教の布教の影響より、漠然とした信仰から医学的な活用へと温泉に求めるものがシフトします。僧侶の行う施浴などから入浴が一般的になりました。戦国時代の猛者である武田信玄や上杉謙信らは特に温泉の効能に注目していたとか。
 江戸時代、穏やかな太平の世ともなると、温泉は庶民も出入りする娯楽の場となって行きます。自分が生まれた土地から一生出ることのない生活をしていた庶民達も、道路網も整い宿場も発展し安定した世の中で、お伊勢参りなどの寺社詣や湯治の旅に出るようになりました。ある程度は自由になった世の中で温泉は観光・娯楽の地位を得たのです。ちなみに町中にも公衆浴場(銭湯)は存在していました。当初は蒸気で温まる蒸し風呂が主流、中期以降から浴槽が登場します。蒸気を逃さぬため浴槽の周りは上まで囲われ、中は暗かったそうです。同じく蒸気を逃さないための工夫がされた入口は柘榴口(ざくろぐち)と呼ばれていました。
 明治時代以降は民間治療を超え、西洋医学の視点から見た温泉医学による温泉開発や外国人の旅行客向けのリゾートホテルが建つなどして、更に盛り上がりました。
 大正からは鉄道網が充実し、遠くから人々が集まるようになります。
 高度成長期には観光や宴会とセットになり、団体向けのサービスも確立されます。観光の一つとして盛り上がる一方で、趣味として温泉そのものを愛する文化人なども現れ、それぞれのニーズにより温泉の種類も増えて行ったのです。



絶品、トロトロの温泉卵をいつでも食べれるレシピ!
最近では有名な家庭で出来る温泉卵の調理法をまとめて紹介します。
 
ふんわりツルツル、中はトローリ
 温泉卵と半熟卵の違いは、温泉卵は内側の黄身のよりも外側の白身が柔らかいというところです。この状態は黄身と白身の固まる温度差を利用して作られます。黄身が固まる約70度よりやや低い、65度〜68度のお湯に範囲内の温度のまま30分ほど浸しておくことで温泉卵が出来上がります。旅館などで提供されることが多いのは、温泉の中に卵を放り込んでしまえば、いつでも一定の温度で卵を温めることができるからです。これが温泉卵その名の由来でしょうね。
 魅惑のトロトロ温泉卵を、家庭でも簡単に作れるレシピをいくつか紹介します!


★炊飯ジャー
ご飯が炊けて保温の状態になっている炊飯ジャーに、水でさっと洗ってラップを巻いた卵を入れます。そのまま30分以上放置して出来上がり。炊飯ジャーのメーカーによって固くなる時間が変わるようです。またご飯の量も多い方が固くなるのが早いようですので、好みの調理時間を探して何度か試してみましょう。


★コーヒーメーカー
家庭用のコーヒーメーカーで作るには、まずお湯だけ沸かして保温状態にさせます。卵は冷蔵庫から出して常温にした物を使うと良いです。お湯に入れた時にひび割れしません。時間は15分程度です。


★電子レンジ
卵を湯のみなどの口がやや狭い入れ物に割り入れます。大さじ1か2の水を注いで、卵黄が破裂するのを防ぐ為につまようじ等で黄身に数箇所穴を開けます。ラップをして様子を見ながら1分ちょっと電子レンジにかけてください。電子レンジにかける時間が長すぎるても卵が飛び散ることがあるので、様子を見て良いかなと思ったら、途中で取り出すくらいが良いでしょう。


★冷凍卵
卵を1日冷凍庫において凍らせておきます。鍋には卵が十分浸かる位の水を張って沸騰させます。沸騰したら冷凍したままの卵をお湯に入れて1分。更に火を止めて、卵をひっくり返して20分待って出来上がり。


★茹でるだけ
水を鍋に沸かして沸騰したら火を止めます。すぐに冷水200mlと常温の卵を入れて蓋をします。10分から15分待てば出来上がりです。


 どの作り方でも、出来上がった温泉卵は殻を割る前に流水で1分程度冷やしましょう。
 出来上がった温泉卵はご飯やサラダやパスタなどに乗せたり、そのまま食べるならタレを変えてみたりと、色々と試してみてください!家庭で作るからできる、ちょっとした贅沢です。




こんなおみせはどうですか?
 
 
知る人ぞ知る人気の日帰り温泉
昭吉の湯 (しょうきちのゆ)
住所 静岡県下田市横川1066-24
電話番号 0558-28-0457
営業時間と定休日 10:00〜20:00 定休日なし
オフィシャルホームページ http://dokodoko.jp/agSearch/cli_detail.php?shop_id=119
 
 
日帰り温泉 湯治旅館


若草荘(わかくさそう)
住所 神奈川県 足柄下郡 湯河原町 宮上749
電話番号 0465-62-3576
営業時間と定休日 不定休
オフィシャルホームページ http://dokodoko.jp/agSearch/cli_detail.php?shop_id=75
 
 
創業明治23年 木造純日本旅館


福住楼(ふくずみろう)
住所 神奈川県 足柄下郡 箱根町 塔ノ沢74
電話番号 0460-85-5301
営業時間と定休日 要問い合わせ
オフィシャルホームページ http://dokodoko.jp/agSearch/cli_detail.php?shop_id=41
 
 
日帰り温泉


こごめの湯(こごめのゆ)
住所 神奈川県 湯河原町 宮上562-6
電話番号 0465-63-6944
営業時間と定休日 9:00〜21:00
月曜日定休 (祝日の場合はその翌日)
オフィシャルホームページ http://dokodoko.jp/agSearch/cli_detail.php?shop_id=45

どこどこ




過去の特集を見る


■温泉色の不思議
 別府温泉「別府地獄」には、真っ赤な「血の池地獄」やコバルトブルーの「海地獄」など、珍しい色の温泉がいくつか存在しています。温泉の色を大まかに分けるとすると、白色・茶色・黒色・赤色・緑色・青色等でしょうか。それぞれ温泉に含まれている成分や環境によって湯の色が現れているのです。
 白く濁る湯は硫黄の成分が空気に触れて酸化すると現れます。塩分やカルシウム、酢、炭酸、水等の物質が化学反応をおこすのです。茶色の湯は多く鉄が含まれていて酸化すると茶色の沈殿物を出し湯を変色させています。黒色はフミン酸と言う、太古の植物が分解されてた物質が含まれていると出ます。同じようなもので、温泉中に藻類の微生物が多いと緑色が出ます。また緑色は硫化水素を多く含む場合にも現れる色です。赤色は酸化鉄等を含んだ泥が噴出し、湯に色を付けています。茶色と大分似ていますね。青色は硫酸鉄が多いと鮮やかな色を発します。
 しかし温泉の色は、全てが一定の色であるとは限りません。些細な環境の変化から色が変わることもあります。そして発色の仕組みが解明されていない温泉も存在しています。美しく幻想的な温泉の色はまだまだ謎だらけです。




■世界から見た日本の入浴文化
 湯船に毎日浸かる日本人の習慣は、世界的に見るとかなり稀です。ヨーロッパ某国に留学中、毎日風呂に入っていたせいで苦情を言われ、アパートを追い出されたと言う日本人学生の話があるほど。では何故、ヨーロッパと日本でこんなにも文化が違うのでしょうか。
 紀元前のローマは巨大な公衆大浴場があり、温泉と入浴の文化がありました。しかし、4世紀頃にはキリスト教の思想から他人に肌を見せるのは良くないとし、その後長く大浴場は機能を停止し、ローマ帝国の滅亡とともに消えていきました。共同浴場がなくなった後も風呂の文化は残っていました。しかし16世紀以降、ペストなどの病気が流行すると、病は人間の体の無数の穴から入り込むといった考え方が一般的になりました。そのためお湯に浸かことは体の穴を広げ、感染の確立が上げるだろうと認識され、再び町の風呂屋が閉鎖して行きました。そんな歴史的背景があり、入浴の文化が根付かなかったのではと考えられています。
 更にヨーロッパの気候は日本よりも乾燥した気候で、湿気によるじっとりとした不快感をあまり感じないそうです。実際、垢も肌にこびり付かず、シャワーで十分落とせるそうです。
 日本人が温泉・風呂に好んで入るのは「入浴は気持ちが良い」という感覚があるからです。しかし他諸外国にとっての「バスタイム」とは、あくまで汚れを落とす手段の一つ。歯を磨くのと同じだそうです。
 毎日の入浴までも娯楽化し、一日の疲れを癒す為にのんびり湯に浸かる。そんな日本人の心は理解し難いのでしょう。





▲このページのTOPに戻る
どこどこ
 
地域検索WEBサイト「どこどこ」は、社団法人小田原青色申告会が運営・管理しています
Copyright c dokodoko, All Rights Reserved.